給料ファクタリングの仕組み危険性

給料ファクタリングとは、もともとある「ファクタリング」というサービスから派生して生まれたものですが、その本質は本来のものとはまったく異なります。
いずれも現金を調達する方法という点ではクレジットカード現金化と共通していますが、実態を知らずに手を出してしまうと状況をさらに悪化させてしまう恐れもあります。
ここでは、特に「給料ファクタリング」にスポットを当て、その仕組みや危険性についてご理解いただきたいと思います。

ファクタリングとは

ファクタリングの契約を交わす様子

一般的なファクタリングとは、将来的に入金される予定となっている売掛金を、前倒しで業者に買い取ってもらうことにより現金を調達する方法のことを指します。
業者は手数料を取ることにより利益を上げることができ、利用者は手数料の分本来の売掛金よりも額が少なくなる代わりに現金を迅速に調達できる、といった形で双方にメリットがある取引です。

利用者は取引先に売掛金の譲渡を告知した上で、直接売掛金がファクタリング会社に入金されるように3社間で契約を交わすのが一般的ですが、取引先に売掛金の譲渡が発覚することを避けたい利用者のために、ファクタリング会社との2社間のみで行う形式も存在します。
この場合は取引先から売掛金の入金は一旦利用者にされ、その後ファクタリング会社にその全額を渡す形が採られますが、法的にグレーであり、今後規制される可能性もある方法と言えます。

給料ファクタリングの仕組み

給料ファクタリングの仕組み

そしてさらに問題視されているのが「給料ファクタリング」です。
一般的なファクタリングがどちらかと言うと事業者向けのものであるのに対し、給料ファクタリングは個人向けです。

形式的には上記の2社間で行うファクタリングに近く、利用者に雇用主から支給される給料という債権を、業者が買い取る契約となります。
手数料は20%~30%と法外な設定になっていることもあり、闇金などの反社会勢力が運営しているケースが多いようです。
一時的なその場しのぎにはなっても、手数料が重くのしかかりすぐに行き詰るケースが多発しています。

給料は雇用主から利用者へと支給されます。
しかしそのお金はすぐに業者へと送金しなくてはいけません。
もしもそれを使い込んでしまうようなことがあれば、即座に苛烈な催促が始まるでしょう。
職場への電話はもちろん、恫喝もお手のものです。

危険性が高く、利用は避けるべき

給料ファクタリングの闇

給料ファクタリングは闇金への入り口となっていることもあります。
いかにもクリーンな業者を装って顧客を集めて法外な手数料を巻き上げ、最終的に行き詰った利用者に闇金での融資を持ちかける。

返済に追われてお金に困っているときに融資を持ちかけられたら、救世主に見えてしまうかもしれません。
そこで闇金に手を出してしまえば、その先にはさらなく苦難が待っているということは容易に想像できるかと思います。

給料を前倒しでもらえる、一見とても便利で目新しいサービスに見える給料ファクタリングですが、このように明確な危険性を孕んでいます。
クレジットカード現金化と似た面もあり、どちらを利用するか迷っている方も中にはいるかもしれませんが、利用はおすすめできません。

迷っている方やすでに給料ファクタリングを利用してしまい困っている方、すぐにでもご相談ください。
苦しい状況からの立て直しをサポートすることこそが、お金のレスキュー隊の使命です!